《オタクはすぐ最高とか言う》

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2019年「楽曲」10選 二次元コンテンツ部門

10選4年目です。


こちらは「二次元コンテンツ部門」です。
総合部門
二次元コンテンツ部門: ←いまここ
声優本人名義部門
VOCALOID部門
Vtuber部門



対象楽曲はゆるく【2019年発売/配信開始/試聴公開
「二次元アイドル部門」を改称。
2.5次元的、もしくは劇中アイドル的な要素を持つコンテンツと判断したものを対象として、キャラクターソングとなんとなく区別する。
数字は通し番号。順位ではない

1. 花咲キオトメ

七花少女 [白鳥トモエ, 前園リシュリ, 逢原ミウ, 夜舞サヲリ, 榎並マドカ, 巻雲モナカ, シャオ・ヘイフォン]
from 『Tokyo 7th シスターズ


Tokyo 7thシスターズ…!お前…!
コンテンツ始動から5年以上、満を持して楽曲デビューとなった「七花少女」の7人。
他のユニットと比べても特に“訳あり”の多い印象のあるこのユニットで、こんなにも“アイドル”をしてしまうのが、ナナシスの眩しさなんじゃないでしょうか。
ナナシスを知らない人に説明をひとつだけ挟むなら、真ん中の美少女「白鳥トモエ」は、空回るあまりステージ上で観衆を前に吐いたことまであるド陰キャ16歳です。
c/wの『スノードロップ』も合わせ、冬→春を描く王道の形を取って、自分自身も含めた誰かの背中を押すような晴れやかさに包まれたシングルになっています。
ナナシスさん、2019年は過去編をやったかと思えば今度は「9年後」とか言い出したので、本当にとんでもねえコンテンツ。

2. O-Ku-Ri-Mo-No Sunday!

miroir [久川凪, 久川颯]
from 『アイドルマスター シンデレラガールズ


8年続く大コンテンツに突如現れた新キャラ双子。
オタクのTwitterみたいなしゃべり方をする姉が話題になったりもしましたが、そんな姉妹の特徴的すぎる特徴を、キャラクターソングの枠に囚われず盛り込み尽くしたような楽曲の登場に、コンテンツの地力を感じました。
詞曲編は、『お願いマッスル』など継続的にヒットを飛ばしまくっているTOKYO LOGIC 烏屋・篠崎コンビ。
2サビ後の「1LDK 2LDK アナタの望みはどういうK?」からの一連のブリッジは、ギターとの絡みも含めて今世紀最高のフロウ。
個人的には本腰を入れてシンデレラを追えていないこともあり、本曲リリース時点では中の人への強い印象はありませんでしたが、2019年後半に別コンテンツで久川凪役・立花日菜さんに巡り合うことになり、まんまと落とされたのは面白ポイントです。

3. Love Addiction

アルストロメリア [大崎甘奈, 大崎甜花, 桑山千雪]
from 『アイドルマスター シャイニーカラーズ


ちょっぴりシニカルでとびきりキュート、を極めてきたアルストロメリア楽曲の新形態。
ゴージャスなスウィングサウンドに飾られるのは、恋に恋するようなキラキラ・ふわふわボイス。
よく聴けば「ヘイヘーイ!」といかにもアイドルポップな合いの手まで入っているのに、それも自然にアルストワールドへ取り込み、そこにあるのは1000%のおしゃれカワイイ空間。
個人的大好きポイントは作詞の巧さです。
グラサージュ」「アンビバージュ」がこんなに可愛い単語だとは。

4. Wandering Dream Chaser

ストレイライト [芹沢あさひ, 黛冬優子, 和泉愛依]
from 『アイドルマスター シャイニーカラーズ


オタク!今日も一日がんばring Dream Chaser
回数で言ったら2019年一番たくさん聴いたのがこの曲。
音源発売まで4ヶ月ワクワクワクワク待ちました。
ライブでの初披露を見て、カリスマユニットとしてのパフォーマンス圧がステージから迫り無事臨終。振り付けカッコよすぎて記憶失ったもんな。
3サビで初めて3人のユニゾンになるサビ後半のフレーズが、オタクの心臓にまっすぐ響いてきます。
追加キャラにここまで挑戦的な詞を歌わせるシャニマスの繊細な強気さが大好き。

5. ファンサ

mona
from 『告白実行委員会


はぁ……monaたむ……。
“役者の歌う歌”のアプローチの特異性をある意味で強く感じた曲です。
ハニワにしては珍しい(と個人的に感じる)、持って回ったような面のまったくないストレートな構成が、まさしくアイドルソング
なんでこんなにリピートしても飽きないんでしょう。

6. Flyers!!!

765 MILLION ALLSTARS
from 『アイドルマスター ミリオンライブ!


バチバチに“全体曲”。
新生ミリオンライブとしては2周年である一方、コンテンツ自体は6年以上の歴史を持つという、多層的な性格がたっぷり表れた曲だと思っています。
始まりのマーチングパートは単に2周年の曲であれば壮大に過ぎるとも言えるし、ばっちり盛り上がる最新風の曲調から感じるのは、前面に表れたフレッシュさです。
ミリオンライブのアイコンである「蝶」のマークように、羽を広げてついに飛び立とうというテーマ、つまり“Flyers!!!”な詞は、唐沢美帆神がまたしてもやってくれました。
何食べたら出てくるんでしょう、「お揃いのフレーズ… 愛のフレーズ」なんて詞。

7. よりみちサンセット

放課後クライマックスガールズ [小宮果穂, 西城樹里, 有栖川夏葉, 園田智代子, 杜野凛世]
from 『アイドルマスター シャイニーカラーズ


聴いてほしい曲がありまーーーーーーす‼️‼️‼️‼️‼️
NONA REEVES って言われてましたね。
放クラの美しさがぎゅっと詰まったような、あまりにも綺麗な切なさに胸がざわつくポップス。
たった一日の出来事に、過去からずっと未来までを想像させる天才リリックが、心の綺麗な部分に刺さります。
「伝えたいこと増やしとこう See you」なんて、そんな関係。

8. MELODY

優木せつ菜
from 『ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会


前曲『CHASE!』から引き継がれた、まっすぐ走り出す気持ちをまっすぐ伸びる歌声で歌う超アイドルソング
推しもいないような状態でなんとなく観にいった1stライブで、私を優木せつ菜に落としたのがこの曲でした。

「誰もが大好きを言えちゃう世界を、私はもっともっと広げていきたいんですっ!」

先日の1stライブでのMCでも引用された、優木せつ菜の“夢”。
詞やそうした言葉から伝わる、中の人・楠木ともりとの二重写しが、二次元アイドルの見せてくれる最高の幻想として、胸に迫る景色でした。
『CHASE!』同様最終盤にやってくる超ロングハイトーンが、パフォーマーとして舞台上で輝く瞬間をアイドルに与える、制作陣からの贈り物のように感じられてアツいパートです。

9. 摩擦主義

Clutch! [九十九伽奈, 阿佐田あおい, 岩城良美, 倉敷舞子, 本庄千景, 塚原雫]
from 『八月のシンデレラナイン

hachinai.com
アプリダウンロードすれば聴けるから……チュートリアル終わればいつでもフルで聴けるから……。
2020/1/25追記: YouTubeで再公開されています。

この夏の台風によるライブイベントの中止が遠因となり、ゲームもやっていなかった私がこの曲に触れる結果になるという数奇な運命。
あまりにアツい楽曲に煽られ、ストーリーを履修中です。
「こんなまま誰が終わるかよ!!」の絶唱に震えろ。

10. Forever Friends

AiRBLUE
from 『CUE!』


役者が役者を演る役者コンテンツ。
楽曲のみならず端々への気合の入りようと、サービス開始前からの丁寧な運営に、話題となるのも当然か、といった印象の「次世代声優育成ゲーム『CUE!』」メインテーマ曲です。
初めて聴いたときより何倍も好印象に伸びたのがこの曲。

一人じゃ生きてゆけない僕らは
それぞれの道 歩きながら
ねえいつだって 違う場所で
思い出して笑っていて

コンテンツを始動する1stシングル、オープニングテーマにして、紛れもなく“旅立ち”を歌った曲になっていることに驚きます。
“旅立ち”が文脈によって“beginning”にも“ending”にも訳せるように、「一人前の役者を目指す」成長を描くことはつまり、キャラクターの変化、そして「一人前になる」という別れへ向かい続けること。
それを自覚的に描くコンテンツの空気感が表れていて、聴きながらいつか来るその日を想像せずにはいられません。
あと、MVを最初に見たときはシンプルだなと思った、サビの向かい合ってハイタッチする振り、あれがライブでTHE・エモを生み出すことになるとは、あのときの私には知る由もなかった--
※気合の入りすぎた楽曲で話題の『DIALOGUE+』はこの作品のキャスト(キャラクターではない)から派生する声優ユニット




二次元アイドル大好き。主食です。
上に曲を挙げたもの以外にも、良アニメ化を経た『Re:ステージ!』(『せーので跳べって言ってんの!』『ガジェットはプリンセス』はみんな書くからいいかなって)、アニメ化が決まった『ラピスリライツ』、ソニー系のもとに強い作り手が集まった『BATON=RELAY』など、新興コンテンツ隆盛はじまりの年となった2019年でした。
つまり、2020年は最高に楽しい年になるということなので、皆様こぞって二次元コンテンツへ。よろしくお願いします。